沖縄で行われる結婚披露宴は、本土とは全く違うと聞いたことはありませんか?
「沖縄の友達がいるから、招待されるかもしれない!」
「実は自分が沖縄の人と結婚するかもしれない♪」
「どっちの予定もないけど、興味ある!」
という方へ、実際に出席した体験を基に、沖縄の結婚披露宴が本土のものとはどのように違うのか、その特徴をご紹介します。
招待の仕方から招待人数、ご祝儀の相場など、様々なことが独特な沖縄の結婚披露宴について知ることができますよ!
目次
沖縄ならでは!驚きの出欠確認方法・招待状は?
沖縄の結婚披露宴の出欠確認方法
本土では、本人から結婚式を挙げることを事前に知らされ、その後送られてきた招待状に返信して出欠の意思を伝えるのが一般的ですよね。
しかし沖縄は…なんと口頭だけで出席することが確定します。
例えば、何てことないこのような会話…
沖縄の友人「結婚式するよ!来てね~!」
私「そうなんだ、おめでとう!」
…なんと!
この時点で、私が出席することは決定しました。
この後、出欠の最終確認をされることはありません。
もし出席できないなら、こちらから早めにハッキリと伝えなければ、出席者扱いで話が進みますので注意が必要です。
沖縄の場合、「行けなくなっちゃったけど、招待状の返信で伝えよう」は通用しません。
その理由は、沖縄の結婚披露宴の独特な招待状にあります。
沖縄の結婚披露宴の招待状
沖縄の結婚披露宴の招待状には、出欠の意思を伝えるための返信用ハガキが入っていません。
その代わりに入っているのは、結婚披露宴での席次表!
繰り返しになりますが、招待状を受け取る時点で出席することは既に確定しています。
そのため、招待状を受け取るときには既に自分の席(少なくとも、どのテーブル)まで決まっていることが一般的。
「時間にルーズな沖縄の人にしては、準備が早い!」
と思うかもしれませんが…
結婚披露宴の3ヶ月前には招待状が送られてくる本土と違い、沖縄では当日まで1ヶ月を切る頃に受け取るのも珍しくないのです。
(実際、2週間を切っても招待状を貰えず、本当に招待されているのか不安だったことも…。)
沖縄では、招待状を受け取ってから欠席を伝えることは相手に迷惑をかけてしまうおそれがあるので、もし出席できなくなった時は招待状を待たずに連絡しましょう!
沖縄の結婚披露宴の招待人数はどのくらい?
驚きの招待人数
沖縄の披露宴の招待客は、300人を超えることも珍しくありません。
私がこれまでに招待していただいた結婚披露宴も、少ないときで250人ほど、一番多いときは400人弱でした。
招待客が500人近くになったために一度に入れる披露宴会場が無く、結婚披露宴を2回に分けて行った人もいるという話も聞いたことがあります。
招待人数が多い理由
出生率の高い沖縄では、そもそも親戚の人数がとても多いです。
また、親戚一同で集まるような行事もよく行われており、日頃から付き合いが濃いのが特徴的。
そのため、地元の人同士で結婚する場合、両家の親戚関係だけでも招待客は100名を超えることも珍しくないようです。
それに加え、
- 幼なじみなどご近所関係
- 同窓生
- 学生時代の部活仲間
- 職場関係
- 趣味のサークル仲間
- 飲み友達
…などを招待するのですが、それぞれで声をかける範囲がとても広いのです。
例えばサークル仲間を招待する場合。
本土で一般的なのは、特に仲の良い人を数名程度を招待するのに対し、(人数にもよりますが)沖縄ではサークルに所属している人全員招待する!という感じです。
また、とても驚いたのは新郎新婦と一度も面識のない人も招待されることがあるということ。
例えば、新郎新婦の両親の友人。
「今度娘が結婚することになってね…」という会話を友人にすると、
「おめでとう!ぜひ結婚披露宴に出席したい!」と立候補してくることが珍しくないそうです。
沖縄の結婚披露宴のご祝儀の相場は?
沖縄の結婚披露宴でのご祝儀の相場は、基本的に1万円です。
本土の相場、友人でも3万円が相場なのでだいぶ少なく感じますよね。
ただ、沖縄の結婚披露宴は招待人数が多いので、自分が招待される回数も多いということ。特に地元の人は、親戚関係だけでもかなりの回数招待されるのではないでしょうか。
職場関係の人なども一律1万円で問題ありませんが、上司など立場によって自主的に多めに包む人もいるようです。
沖縄の結婚披露宴は開宴前から個性的!
会場の広さ
これまでに私が何度か出席した披露宴は、いずれもホテルの大広間で行われました。
その規模が本土とは比べ物にならないくらい大きく、まるで体育館のような広さ。
広間の両側に、まさに体育館にあるような舞台があり、一方は新郎新婦のための高砂だとわかる装飾が施されています。
もう片方は何のための舞台…?(後に記載しています)
席次
沖縄の披露宴の席次で本土と違うのは、新郎新婦の親族席が高砂から一番近くにあるということ。
家族を大切にする沖縄の人ならではの風習でしょうか。
開宴前から〇〇
会場に入り席に着くと、さっそくドリンクが運ばれてきます。
なんと、沖縄の披露宴では席に着いた人から各自飲み始めても良いのです。
もちろん乾杯どころか、開宴前です。
その代わり、乾杯用のシャンパンなどが準備されることはなく、その時に飲んでいるドリンクでそのまま乾杯をします。
あまりに大きな会場だとスタッフの人をつかまえることが難しく、自分でドリンクカウンターに取りにいくことも。
沖縄の大人数の結婚披露宴では、このようなスタイルが最も一般的です。
こんなときでも「うちなーたいむ」
沖縄は時間にルーズな人が多いとよく言われますが、大切な行事である結婚披露宴であっても、その姿勢(?)は揺るぎません。
何度結婚披露宴に出席しても、開始後に駆け付ける人を必ず見かけます。
同じテーブルの友人が遅れてきたことがあるので理由を聞いたら、
来る途中に何かトラブルがあったわけではなく、いつもの遅刻でした。
出席者の服装
沖縄の結婚式(披露宴)では、出席者の男性がかりゆしウェアを着ていることが珍しくありません(沖縄では、かりゆしウエアは正装です)。
スーツ姿の方もいますが、かりゆしウェアの人がいると全体の雰囲気が明るくなり、一気に南国ムードに。
女性の服装は、本土とほとんど変わりません。パーティー用のドレスやワンピースの方がほとんどで、和服姿の方をたまに見かけます。
いよいよ開演!沖縄の結婚披露宴の特徴
オープニング
沖縄の披露宴は、オープニングから驚かされます。
なんと、親族の余興(?)からスタートするのです。
いつの間にかきちんと着物に着替えた親族の方々が、琉球舞踊を披露してくれます。
本土ではこのようなことはまずありませんよね。
料理
招待人数が多い沖縄の披露宴では、料理は1人1皿ずつのコースではなく、テーブルごとに大皿でサーブされるのが一般的です。
円卓の中央には回転台が付いていて、
ゲストは料理が運ばれるごとに自分の分を取り分けて回すのです。
最初は驚きましたが、これだけ多くの招待客だとコース料理を出すのが大変すぎるのでしょう。
もちろん沖縄でも、親族のみ(それでも100名くらい)で披露宴を行うときはコース料理が出されることもあるようです。
新郎新婦のプログラム
新郎新婦のプログラムは、本土とそこまで変わらず、定番のケーキカットやキャンドルサービスなど。
ただし、会場後ろのお客さんにも見えるようにケーキはバブル期を彷彿とさせるかなり大きなサイズで、
キャンドルサービスは全てのテーブルを周るのが難しいため、予め決められたテーブルだけを進んでいきます。
余興
沖縄の結婚披露宴の醍醐味は、なんと言っても余興!
歓談の時間はほとんどなく、新郎新婦によるプログラムが行われていないときは、ほぼ余興です。
本土の結婚式では、新郎新婦それぞれの友人グループ1、2組ほどが余興を行うことが多いですよね。
一方、沖縄では…
- 親戚の子供たちの踊り
- 同級生グループのコント
- 趣味のサークル仲間のエイサー
- 職場の同期の弾き語り
- 結構なお年の先輩方の民謡
- 司会をつとめていたはずの新郎友人まで歌いだす…
…というように、次から次へと余興が繰り広げられるのです。
高砂とは反対側にあるもうひとつの舞台は、余興専用の舞台!
沖縄の人たちは結婚披露宴に呼ばれることが多く、余興に慣れています。
数百人の前でもあまり緊張した様子も見せずに、次々に披露していく様子は、本土ではまず見られないでしょう。
エンディング
余興続きだった沖縄の結婚披露宴も、いよいよフィナーレ。
最後の大騒ぎです。
新郎新婦も出席者も舞台に上がり、カチャーシーという沖縄独特の手踊りで盛り上がり、しまいには新郎が胴上げされるまでが定番です。
その後、出席者が手を組んで作ったアーチの中を新郎新婦がくぐって退場。
最後まで本土とは全然違う、楽しい演出で盛り上がります。
引き出物
沖縄の結婚披露宴の引き出物は、本土のものと比べてとてもシンプルです。
例えば、バームクーヘンなどの焼き菓子と泡盛(ラベルが新郎新婦の写真のもの)のみ、など。
このように引き出物をシンプルにしたり、料理のサーブ方法と異なることで、ご祝儀の相場が抑えられています。
沖縄の個性的な結婚披露宴・まとめ
沖縄の個性的な結婚披露宴は、招待されたときから当日まで驚きの連続です!
- 口約束で出席が決まる(招待状を受け取る=出席)
- 招待客は数百人(出席を立候補する人までいる)
- ご祝儀の相場は、基本的には一律1万円
- 披露宴会場は体育館なみの広さ(舞台2つ)
- 着席したら人から飲み始めるのがスタンダード
- 大切な日でも揺るがない「うちなーたいむ」
- 料理は大皿からセルフで取り分け
- とにかく余興。子供からオジイまで余興。親族も余興。
- 最後は大騒ぎ、新郎は胴上げされる
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!